診療科目

アレルギー科

アレルギー体質は簡単には治癒しませんので、まずはうまく制御することが大事になります。同時に、気管支/肺・鼻粘膜・結膜・皮膚など発症する部位に合わせて、適切に手当をしていくことが必要です。

  • 疾病

ぜんそく :
気管支にアレルギーが原因で気管支が狭くなった状態です。

花粉症・アレルギー性鼻炎・結膜炎 :
季節により多種の花粉が飛散しています。
花粉症の時期

 

 

 

 

 

 

じんましん :
慢性化する場合もあります。

アトピー性皮膚炎 :
皮膚のバリア機能が破綻し、アレルギー反応が強く起きます。

口腔アレルギー症候群 :
クインケ浮腫や口腔内のかゆみ・イガイガ感として発症。花粉症との交差反応性が判明してます。

食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA) :
原因食物(小麦・甲殻類)を食べてすぐに運動すると発症する重篤な疾患です。エピペンが不可欠です。

  • 診断

血液検査による特異的IgE : 保険上はアラカルトなら13種類まで、決まった項目であれば39項目のセットメニューがあります。

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皮膚パッチテスト : 「金属パッチテストについて」を参照ください。

  • 治療

抗ヒスタミン薬 :
ポララミンなどの第一世代に比べて、アレグラ・ザイザルなどの第二世代は、効果や眠気などの副作用が改善されています。ほかにもクラリチン・タリオン・アレロック・アレジオン・ジルテックなど多くの種類が処方可能ですが、薬の個性や個人との相性があることが分かっています。一つの薬が合わなくても、あきらめずに自分にあった薬を探していくことが大事です。

抗アレルギー薬 :
ヒスタミン以外にも、ロイコトリエンやトロンボキサンといった化学伝達物質をブロックすることで、ぜんそくや鼻づまりが改善します。シングレア・キプレス・バイナス・オノン・IPDといった薬を上手く使用することも大事です。

ステロイド :
皮膚外用薬・点鼻薬・点眼薬・内服薬などがあり、副作用に注意しながら適切に使用することで、良好にコントロールすることが可能になります。近年ステロイドの副作用を恐れ、あるいは過去には使っていたが、やめてひどい目に合ったということで、「脱ステロイド」を図りたいという方も多くおられます。公平に情報を分析し、ステロイドの功罪を正確に理解することに努めつつ、一方で治療をする患者様本人の意思を尊重して、ステロイドを使わない工夫をした治療もしています。

生物学的製剤 :
重度のぜんそくなどで、ステロイドも効果が薄い場合が適応になります。費用は多少かかりますが、生命リスクの軽減や副作用の軽減に劇的な効果をもたらします。

エピペン :
食物アレルギーをお持ちの方や、アナフィラキシーのリスクがある場合はエピペンの携帯が望まれます。ご希望の方に処方しています。

アレルギー科13

 

 

 

 

 

 

 

減感作療法(皮下免疫療法) :
スギ・ダニ・ハウスダスト・ブタクサ・カンジダなどのエキスは保険適応です。カビ混合・動物上皮(ネコ・イヌ)・イネ科・ヒノキなどは、米国からエキスを輸入するなどして自費診療として実施しています。

減感作療法(舌下免疫療法) :スギとダニが保険適応薬として使用可能です。詳しくは「減感作療法」を参照ください。

・学校対策
「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」の記載も承っております、記載料金についてはお問い合わせください。

猛暑とスギ花粉症

スギ花粉
猛暑は思わぬ落とし物を残していきます。夏が暑いとスギがよく育ち、来季はスギ花粉が大量に飛ぶと予想されています。
「もう治ったのではないか?」と思った方もいるでしょうが、基本的に花粉症が自然に治ることはありません。

毎年症状が強い方は、1月に入ったら内服や点鼻などの準備が必要です。薬を飲んでも症状が治まらないという重症な方には減感作療法をお勧めします。治療をはじめるのは、花粉が飛んでいない6月から12月です。

減感作療法は地道な治療ですが、根本的な治療が期待できる唯一の方法です。まずはご相談にいらしてください。対象抗原の決定と、皮下免疫療法か舌下免疫療法かの選択を行います。

使用できる抗原は以下の通りです。在庫のない輸入抗原の取り寄せには1カ月程度の時間がかかります。
国産抗原: 鳥居薬品社製アレルゲンエキス品目一覧
輸入抗原: ALK Abello社アレルゲンエキス製品名と種類

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