予防接種と副反応について
予防接種は、毒性を弱めたウイルスや細菌に似たたんぱく質を体内に入れて、意図的に病気に似た状態を引き起こします。その結果免疫がつくと、病気の発症や重症化を予防する効果が得られます。しかし、異物を体内に入れるため、体が何らかの反応(副反応)を起こすことがあります。
『予防接種のあとに具合が悪くなった』場合は副反応の可能性があります。
代表的な副反応
(全身性の副反応)
発熱、発疹、不機嫌、うとうとする、哺乳力が弱くなる
(局所の副反応)
接種した部分の赤み、痛み、腫れ、かゆみ、しこりなど
(重大な副反応)
アナフィラキシー(アレルギー反応)、血小板減少性紫斑病、けいれんなど
主な予防接種と副反応の割合
ヒブ | 肺炎球菌 | B型肝炎 | 4種混合 | |
全身性の副反応 | 20〜30% | 50〜60% | 10%以下 | 2〜8% |
発熱 | 5〜15% | 30〜40% | 2.5% | 2〜8% |
局所の副反応 | 40〜50% | 70% | 5%以下 | 10〜30% |
肺炎球菌の副反応の割合は高く、局所の副反応は多くの人でみられます。4種混合の副反応の割合は少ないですが、発熱期間が2~3日と長引くこともあります。ヒブとB型肝炎は、大きな副反応が起きにくいと言われています。
副反応が出た時の対応について
・副反応が出現しやすいのは、接種当日の夕方から翌日にかけてです
・多くはおよそ24時間以内におさまります
・翌日になっても状態があまり良くならないときは医療機関を受診してください
・通常、2~3日ですべての症状はなくなります。それ以上続く時は、副反応ではない可能性もあるので医療機関を受診してください
・同時接種と単独接種との間で、副反応の割合に差はないと言われています
・1回目の接種で問題がなくても、2回目以降の接種で副反応が出ることもあります