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[医科][歯科] 副鼻腔炎と歯科の関連

「かぜをひいてから鼻声が続く」
「ねばり気のあるハナがノドにたれてくる」
「最近においがわからない」
「ほお骨のあたりが腫れぼったく、うつむくと重い」

こうした症状は典型的な副鼻腔炎の症状です。

咳が続く、頑固な頭痛が続く、上の奥歯の違和感が取れないといった症状も、副鼻腔炎の可能性を考える必要があります。 慢性的なものを蓄膿症とも言いますが、正しくは副鼻腔炎といいます。

副鼻腔という大きな空洞は、鼻の奥の小さな穴からつながっていて、その表面は粘膜で覆われています。 かぜやアレルギーによって鼻づまりになると、副鼻腔の出口がふさがれてしまい、 中で細菌が繁殖を始め、副鼻腔炎となっていきます。

 

また、歯から細菌が侵入して発症する事もあります。
放置して炎症を繰り返しているうちに、副鼻腔内の粘膜が分厚くなっていき、さらに通気が悪くなるという悪循環に陥って、慢性の副鼻腔炎が出来上がってしまいます。慢性副鼻腔炎の粘膜は簡単には元に戻りません。

慢性の副鼻腔炎の治療法は、まず原因である細菌を退治し、またはアレルギーを抑える事から始めます。歯が原因であれば歯の治療を並行させることも必要です。その上で抗生物質を数ヶ月にわたり、少量服用し続けるという治療法が、副作用も少なく大きな効果があることがわかっています。

手術法も改良が進み、以前のような口の中から切る手術以外にも、鼻から内視鏡を入れて行う方法も普及しています。 以前、手術を受けて再発している方にもこの治療は可能です。

  (「広報としま」掲載)