歯周病は歯を失う原因となるのみならず、慢性的な炎症が動脈硬化や糖尿病の悪化を引き起こすことも示唆されています。
また、高齢化にともない誤嚥の確率が増すと、肺炎の原因ともなります。当院では内科医と連携しながら、生活習慣病の一つとして歯周病を「克服」することを目標にしています。
【歯周病治療の流れ】
①歯周病の増悪因子である糖尿病や喫煙、口腔乾燥を引き起こす薬物の使用歴、歯ぎしりの有無などを詳細に問診します。全身疾患として歯周病をコントロールするという視点をもち、リスクの軽減を図ります。
②歯周ポケット診断で、1本1本の歯の周りのポケットの深さを精密に測定し、歯周チャートを作成し、具体的な治療計画を立てていきます。
②基本治療として歯石を除去し、1人1人に合った歯ブラシを選び、その使い方をご指導します。歯に不適当な力がかからないように修正することも行います。
③歯周チャートにのっとり、深いポケットに潜む「縁下歯石」を丁寧に除去します。
④それでも改善しない5mm以上のポケット部位に対しては、歯周外科治療が適応となります。
外科にも段階があり、縁下歯石を徹底的に除去して、歯石が付きにくいようにつるつるに磨きあげる段階と、吸収してしまった歯周組織を再生・再建する治療とがあります。
当院では近年の再生医療の研究成果を導入して、良好な結果を得ています。