診療時間
受付時間は診療開始~終了15分前になります
※臨時休診となる場合がございます。ご来院前に各診療所の『休診情報』をご確認ください
アレルギー科について
アレルギー科では、蕁麻疹・アレルギー性鼻炎・ぜんそく・アトピー性皮膚炎・金属アレルギー・アナフィラキシーなどのアレルギー関連疾患に対して、専門的な医療を提供しています。薬物療法、舌下・皮下減感作療法(免疫療法)、バイオ製剤による治療等を用いて、患者様に合った診療計画を策定していきます。
よくある症状
アレルギー性鼻炎・結膜炎
花粉症やハウスダストなどが原因で、鼻や目のかゆみ、鼻水やくしゃみが止まらないといった症状が現れます。耳や皮膚のかゆみも生じる場合があります。
じんましん
食物などにより、皮膚に発疹とかゆみが生じます。1回で収まる場合もありますが、慢性化して年余の治療を要することもあります。
気管支ぜんそく・咳ぜんそく
肺の深い部分にある気管支アレルギー反応が起きると、息苦しさを感じたり、ヒューヒュー・ゼイゼイといったぜい鳴が生じます。呼吸困難が悪化すると命にかかわる場合もあります。こちらもご覧ください。
食物アレルギー
胃や腸などの消化器系の臓器でアレルギー反応が起きると、腹痛や下痢の症状が現れます。アナフィラキシーの典型症状の一つにも腹痛があります。
アトピー性皮膚炎
アレルギーの要素と皮膚のバリア機能の要素が関与しています。難治性でステロイド外用が基本治療とされてきましたが、近年バイオ製剤の進歩により治療法が大きく進歩しました。
口腔アレルギー症候群
特定の果物や野菜などを食べると、口の中やのどにかゆみ、イガイガ感といったアレルギー反応が起こります。唇が膨れるクインケ浮腫を発症する場合もあります。
食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)
原因となる特定の食物を食べた後、すぐに運動すると発症する重篤な疾患です。小麦やエビ・カニが主な原因です。
金属アレルギー
接触部の皮膚のかぶれの症状が主ですが、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)と言われる手足の発疹が生ずる場合もあります。金属パッチテストでの検査で特定することが可能です。
アナフィラキシー
アレルギーのある食物を摂ることで、①皮膚症状(じんましん・粘膜浮腫)②呼吸器症状(ぜんそく)③消化器症状(腹痛・下痢)④循環器症状(低血圧)などの多臓器でアレルギー反応が起きる状況を指します。重篤となるとアナフィラキシーショックといわれる意識障害が生じ命にかかわります。エピペンを常備することが推奨されています。
治療について
減感作療法(免疫療法)
下記に詳述
生物製剤(バイオ製剤)
下記に詳述
抗ヒスタミン薬・抗ロイコトリエン薬・抗トロンボキサン薬
くしゃみや鼻水、かゆみなどのアレルギー反応は最終的にヒスタミンやロイコトリエン・トロンボキサンといったケミカルメディエーターを介して症状を発症します。これらの症状を和らげるために、それぞれの拮抗薬が第一選択として使用されます。内服薬、点眼薬・点鼻薬・貼り薬などがあります。治療薬には眠気の有無・効きの強さ・速さなどの個性があり、また個人との相性なども勘案して処方を決定します。薬によっては車の運転に注意が必要となるなど、処方時に説明をよくお聞きください。
ステロイド薬
アレルギーをはじめとする炎症を強力に抑える効果があります。副作用に注意しながら適切に使用することで、症状を上手にコントロールすることが可能になります。内服薬・吸入薬、点鼻薬、点眼薬、注射薬があります。ステロイドの点眼薬は緑内障を悪化させますので、原則として眼科での検査を経てからの処方をお勧めしています。内服薬を何度も使用する場合はバイオ製剤の使用をお勧めします。花粉症に対するステロイドの注射はお勧めしておりません。
気管支拡張薬・吸入薬
ぜんそくの管理に使用され、気道を拡張し呼吸を助ける役割があります。
エピペン(アドレナリン自己注射薬)
アナフィラキシーが起きた時の第一選択はアドレナリンの注射です。エピペンを常備することで、アナフィラキシーが起きた時に救急搬送までの時間稼ぎをすることができます。処方時に使用方法をご指導いたします。

減感作治療(免疫療法)
アレルギーを引き起こす抗原(アレルゲン)を極少量から徐々に体内に投与することで制御性のT細胞を誘導し、アレルギー反応を起こしにくい体質を獲得する治療です。根本的治療の一つとして位置づけられています。スギ花粉の減感作療法は飛散していない時期(5月~12月)に開始します。血液検査でアレルギーの有無を診断をしますので、過去の採血データがある方は診察時にお持ちください。
1.皮下免疫療法(SCIT)
開始年齢の制限はありません。スギ、ダニ、ブタクサが保険適応で、イヌ、ネコ、イネ科、樹木、ヒノキ、カビは自費診療で実施します。海外のアレルギー専門医が作成したエキスを当院で継続接種することも可能です。米国HoustonのDr.Ogawaと連携しています。ハウスダストは2025に生産が終了しましたので、継続ご希望の場合はダニエキスに移行します。
手順
- 【開始時】開始濃度を決定します。(皮内反応検査をする場合があります)
- 【増量期】週1~2回の通院で、維持量まで約20段階増量していきます。
- 【維持期】2~4週ごとの通院で、4年ほど治療を行います。
- 【維持期後】効果を持続させるため3か月に1回程度の注射をする場合もあります。
メリット
- 維持期には月1~2回の注射となりますので、通院の手間と医療費を節約できます。
デメリット
- 通院回数が多い
- 注射をしなければならない
- 注射後のアレルギー反応・アナフィラキシー反応が稀に起きます。その場合は再度受診して頂き、点滴等で対応いたします。当院閉院後に副反応が起きた場合は必ず救急病院をご受診ください。
- 通院回数が多い
- 注射をしなければならない
- 注射後のアレルギー反応・アナフィラキシー反応が稀に起きます。その場合は再度受診して頂き、点滴等で対応いたします。当院閉院後に副反応が起きた場合は必ず救急病院をご受診ください。

2.舌下免疫療法(SLIT)
スギ、ダニの2種類があり、ともに保険適応で実施することができます。5歳から治療を開始できます。
シダキュア・アシテア舌下錠を主に使用しています
- 【開始時】開始濃度の薬を院内で舌下し、30分待機して副反応を確認します。
- 【増量期】症状に合わせて数日から2週ほどかけて増量します。
- 【維持期】維持量の舌下内服を、4年ほど継続します。
メリット
- 通院の回数が少なくて済む
- 副反応が少ない
- 注射の痛みが無い
デメリット
- 毎日服薬するため、SCITと比べて薬剤費がかさむ。

減感作治療(皮下免疫療法(SCIT)および舌下免疫療法(SLIT))の費用
保険診療※ 3割負担の患者様の再診時のおおよその値段になります。
【皮下免疫療法:SCIT】1,000~1,600円
- ダニ
- スギ
- ブタクサ
- カンジダ
(ハウスダストHDは製造終了となったため、漸次ダニへの移行を推奨しています。)
【舌下免疫療法:SLIT】 700~2,200円+薬剤費(1,200~1,800円:30日分)
- スギ(シダキュア)
- ダニ(アシテア)
自費診療
【皮下免疫療法:SCIT】1接種につき3,300円(税込)
- ネコ
- イヌ
- ヒノキ(Cider Mountain)
- 白癬菌(水虫菌:Trichophyton)
- カビ4種Mix(アルテルナリア、アスペルギルス、クラドスポリウム、ペニシリウム)
- イネ科7種Mix(カモガヤ:Orchard、ハルガヤ:Sweet Vernal、オオアワガエリ(チモシー:Timothy)、ナガハグサ:June (Kentucky Blue)、ヒロハウシノケグサ:Meadow Fescue、コヌカグサ:Redtop、ホソムギ:Rye, Perennial)
- 樹木9種Mix(アッシュ:Ash、シラカンバ:Birch、ニレ:Elm、カエデ:Maple、ヒッコリー:Hickory、コナラ:Oak、ポプラ:Poplar、ハンノキ:Alder、プラタナス:Sycamore)
生物学的製剤
免疫学の研究が進み、アレルギーを引き起こすメカニズムが分子レベルで解明されてきました。それらの分子に対する抗体を注射することでピンポイントに免疫反応を制御する薬が生物学的製剤(バイオ製剤)と呼ばれるものです。
- 抗IgE抗体(ゾレア:オマリズマブ)
- 抗インターロイキン5(IL-5)抗体(ヌーカラ:メポリズマブ)
- IL-5受容体抗体(ファセンラ:ベンラリズマブ)方
- 抗IL-4受容体抗体(デュピクセント:デュピルマブ)
- 抗TSLP抗体(テゼスパイヤ:テゼペルマブ)

呼吸臨床 2024年8巻6号 論文No.e00192より引用
ステロイドや免疫抑制剤は広範に免疫力を落とすため、多くの副反応があります。ステロイドを使わざるを得なかった重症のぜんそくやアトピー性皮膚炎、アレルギー疾患の方には良い適応となります。好酸球性副鼻腔炎という難病にも効果が認められています。
重症のスギ花粉症に対するゾレアの使用
適応
- 前シーズンに重症なアレルギー症状があった方
- 花粉症の治療を1週間以上行い、効果不十分であった方
- 12歳以上で、血清中の総IgE濃度が30~1500IU/mL、体重が20~150kgの範囲にある方
- スギ花粉の特異的IgEがクラス3以上の方
治療のながれ
(1回目の受診)
- 問診、診察、血液検査(未実施の場合)を行います
- 既存の治療を開始します(抗ヒスタミン薬、点鼻薬の使用等)
(2回目の受診)1回目の受診から1週間以上あけます
- 既存の治療の効果を判定します。また、血液検査の結果を説明し、治療条件を満たすことの確認、生物学的製剤の投与量、投与間隔と自己負担額を決定します
- 生物学的製剤の投与と併用薬の処方をします
(3回目以降の受診)
- スギ花粉シーズン中、2週間または4週間ごとに投与します
金属パッチテスト
金属パッチテストについて
アクセサリーの金属に触れるとかぶれてしまう方は、金属アレルギーの可能性があります。
歯に詰めた金属が原因となる場合、口腔内の粘膜疾患や手足の発疹を伴う掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう)になることがあります。
歯科で使用する金属にアレルギーがある場合は、白いCAD/CAM補綴物の適応が広がります。歯科医院からの依頼も受けています。
検査は保険診療で受けて頂くことができます。
検査する金属は16種類で、歯科材料に頻用されるものはほとんど網羅しています。
Au(金) / Pt(白金:プラチナ) / Ag(銀) / Cu(銅)
Pd(パラジウム) / Ni(ニッケル) / Mn(マンガン)
Fe(鉄) / In(インジウム) / Iℓ(イリジウム)
Aℓ(アルミニウム) / Cr(クロム) / Co(コバルト)
Zn(亜鉛) / Sn(スズ)/Hg(水銀)
(インプラントや整形外科で用いられるTi(チタン)はイオンにならないため、通常は実施しませんが、ご心配な方は自費で検査を実施しています。)

検査の流れ
- パッチ貼付(48時間・入浴禁止・発汗運動禁止)
- 48時間後(2日目) パッチ除去。判定。
- 72時間後(3日目) 判定
- 1週後 判定 →総合判定作成
合計4回の通院で、判定日が祝日・休診日に重ならないよう検査日を決定します。
入浴、発汗を伴う運動は48時間後の判定が終了するまでは控えて頂きます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

アレルギーを調べる血液検査
IgE抗体(免疫グロブリンE)
1型アレルギー(即時型アレルギー)を調べる血液検査であり、全体の総量を調べる非特異的IgE抗体と特定のアレルゲンを調べる特異的IgE抗体があります。前者ではアレルギーの程度がわかり後者では特定のアレルゲンに対するアレルギーの有無やその程度がわかります。
保険適応となる測定項目数は13項目までとなりますが、39種類の代表的なアレルゲンを一括で検査することのできるVIEW39というセットもあります。VIEW39については思い当たるアレルゲンが特定しづらい場合や多数のアレルゲンに反応していそうな場合におすすめです。舌下免疫療法、皮下免疫療法、一部の生物学的製剤による治療開始前に必要となる検査です。
好酸球数
白血球の中でアレルギーや寄生虫感染時に増加します。一部の生物学的製剤による治療開始前に必要となる検査です。
TARC
主にアトピー性皮膚炎の活動性(重症度)を調べる検査となります。活動性の程度を知ることにより病状の把握や治療効果の評価、再発リスクの診断に使用されます。
