生活習慣病

生活習慣病

高血圧・糖尿病・脂質異常症・慢性腎臓病・脂肪肝・痛風などは「生活習慣病」と呼ばれ、運動・食事・喫煙・飲酒といった生活習慣が大きく関わっていることがわかっています。放置すれば、自覚症状のないまま、心筋梗塞や脳梗塞といった、元の健康な状態に戻ることが難しくなってしまう場合もあります。

生活習慣病の治療に際しては、多くの統計的データを基にした科学的エビデンスを参考にし、当院の各専門分野の医師が連携して、最新の情報、治療法のもとに、偏りのない最善の医療を提供することに努めています。生活習慣病は遺伝的な要素も多く関与しており、最小限の薬を使用することで、リスク軽減を図ります。
一方、薬を処方することにこだわらず、日々の生活の中で改善できることがあるかを患者様と共に探っていきます。長期間の管理が必要になりますので、不安なことやご要望がありましたらどうぞ遠慮なくご相談ください。

食習慣 インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症(家族性のものを除く)、高尿酸血症、循環器病(先天性のものを除く)、大腸がん(家族性のものを除く)、歯周病等
運動習慣 インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症(家族性のものを除く)、高血圧症等
喫煙 肺扁平上皮がん、循環器病(先天性のものを除く)、慢性気管支炎、肺気腫、歯周病等
飲酒 アルコール性肝疾患等

厚生労働省 e-ヘルスネットより

メタボリックドミノ

メタボリックドミノの図

行動変容をもたらす「アプリ処方」

「健康診断で高血圧を指摘されたけど、薬による治療を始めるのに抵抗が・・・」
「薬に頼らず、自分で生活習慣の改善に取り組んで血圧を正常にしたい」
このようにお考えの方には「アプリ処方」という選択肢があります。
ICTの進歩を医療に活かす方法として、世界的に 「医療機器プログラム(SaMD:Software as a Medical Device)」というアプリを用いた治療法が開発されています。生活習慣の改善が求められる生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂肪肝など)や禁煙治療、うつ病・不眠症などの精神疾患などが好適応とされています。
わが国では現在禁煙・高血圧がCureApp社より開発され、保険適用となっています。今後も脂肪肝や不眠症・糖尿病などでも使えるアプリが開発中です。

①高血圧

スマートフォンを利用して高血圧治療の認知行動療法を促すためのアプリ(CureApp HT®)が開発されました。このアプリを用いることで、薬の処方に上乗せした降圧効果がデータで示されたため、2022年に保険適用となりました。診療は数週間に1度ですが、アプリを通じて日々医療的なアドバイスを受けられる点が特徴です。対面診療・オンライン診療いずれでもご利用可能です。

CureApp HT®でできること

  1. 血圧を記録することで、血圧の変動をリアルタイムでモニタリングすることができ、異常の早期発見にもつながります。
  2. 食事、運動、睡眠などの生活習慣に関する情報を入力することで、科学的根拠に基づいた改善アドバイスを受けられます。これを日常生活に取り入れることで血圧の管理に大きな効果をもたらすことが期待できます。
  3. データを医療機関と共有することで、担当医は患者様の状態をより詳細に把握しやすくなり、適切な治療につながります。
  4. 行動変容プログラムが組み込まれており、継続的に健康的な生活習慣を維持できるようサポートが受けられます。

CureApp HT®を詳しく知る

②禁煙

CureAppSC®は、2020年にアプリ処方の先駆けとして経口禁煙薬チャンピックス®との併用で保険適用となりました。当院でも積極的に利用し、多くの禁煙成功事例を生み出しました。しかし、現在チャンピックス®が販売を停止しており、事実上使用が難しくなっています。
禁煙の手段が限られている今こそ、活用したいアプリですが、現状では保険制度の都合により利用が難しい状況です。当院では現在(2025年4月時点)ではニコチンパッチを用いた禁煙治療を行っています。

禁煙したいすべての喫煙者へ

③不眠症

サスメド社がSaMD(医療機器プログラム)の開発を複数の疾患で実施しています。不眠症アプリが承認申請されています。
他にも乳がん・ACP(アドバンスドケアプランニング=人生会議)・腎臓病・耳鳴りなども開発に取り組んでいるようです。

治療用アプリ開発

④脂肪肝

CureApp社が第3のアプリ処方として非アルコール性脂肪肝炎(NASH:Nonalcoholic steato-hepatitis)のアプリ開発に取り組んでいます 。

⑤耳鳴り

耳鳴り改善のアプリが海外で開発されています。薬事承認を取っていない市販のアプリも補聴器メーカーなどから提供されています。