歯周病

歯周病

歯周病とは

歯周病は、細菌の塊である「バイオフィルム」が歯と歯ぐきの境目に付着し、歯肉に炎症を起こすことで進行する病気です。
口腔内の環境や歯周組織は、日々の生活習慣に大きく影響されます。

主な症状としては、歯ぐきの腫れ、出血、口臭、歯のぐらつき、噛みにくさなどが挙げられます。

歯周病が進行すると

バイオフィルムは歯周病菌の温床となり、時間とともに「歯石」へと変化します。
歯石は歯周ポケットの深い部分に沈着し、さらに細菌が定着しやすい環境を作ります。
その周囲で慢性的な炎症が起こると、やがて歯を支える骨が溶けてしまいます(骨吸収)。
骨の吸収が進行すると、歯が揺れる・抜けるといった重い症状へとつながります。

歯周病の予防と対策

  • セルフケア
    毎日の正しいブラッシングが基本です。
    歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨き、プラークの除去を心がけましょう。
  • プロフェッショナルケア(PMTC)
    歯科医院では、専用の器具による歯石除去やPMTC(専門的な歯面清掃)を定期的に行うことで、歯周病の進行を防ぎます。
  • 唾液検査
    むし歯や歯周病リスクに関連する以下の6項目を測定し、口腔内環境を可視化します。

    • むし歯菌
    • 酸性度
    • 緩衝能(酸を中和する力)
    • 白血球数
    • たんぱく質
    • アンモニア

歯周病の治療

歯周病の進行度に応じて、段階的な治療を行います。

  • 基本治療(非外科的治療)
    歯石除去やルートプレーニングにより、原因となる細菌や歯石を取り除きます。
  • 外科的治療
    重度の歯周病では、歯ぐきを開いて直接歯根を清掃する「歯周外科処置」を行うことがあります。
  • 歯周組織再生療法
    失われた歯周組織を再生させることを目的に、「エムドゲイン」や「リグロス」などの再生材料を用いた治療を実施する場合もあります。
    歯周組織再生療法

歯周組織再生療法

歯周病により失われた歯周組織を再生させる目的で行われます。

歯周組織の再生には次の3要素が大切とされています。

  1. 細胞:再生のためには十分な血流の確保により環境を整えることが重要です。
  2. 増殖因子:リグロスエムドゲイン
  3. 足場(scaffold):失われた骨の代わりとして人工骨、Bonarc、Bioss、βTCPなどを用います。

歯石などの汚れを取り除き、失われた組織を誘導する薬剤を用いて、骨等の組織を再生させる治療法です。
レントゲンやCTで適応の可否を判断します。

エムドゲイン(私費診療)

エムドゲインは、「エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)」という、歯の発生に関与するたんぱく質を主成分とした再生材料です。歯周外科手術の際に、歯を支える骨や歯ぐきなどの歯周組織を再生させる目的で使用されます。

このEMDを、歯周病によって失われた歯の根元周囲の再生部位に塗布すると、たんぱく質のマトリックス(細胞と細胞の間を埋める足場のような構造)が形成されます。このマトリックスが歯根表面に一定期間とどまり、周囲の細胞が増殖・分化を繰り返すことで、徐々に歯周組織が再生していきます。

エムドゲインを用いた歯周組織再生療法は、世界44か国以上で導入されており、過去25年以上で250万人以上の治療実績があります。副作用の報告も少なく、高い安全性が実証されている歯周病治療法のひとつです。

リグロス(保険適応)

リグロスは、「成長因子」と呼ばれる、細胞の修復や血管の形成を促すタンパク質の一種を利用した薬剤です。

主成分であるFGF-2(線維芽細胞増殖因子)は、血管を新たに作り、歯ぐきへ栄養を届ける働きがあります。
これにより、歯周病によって失われた歯槽骨(歯を支える骨)や歯根膜(歯の根を支える膜)などの再生を促進します。

適応となるのは、歯周ポケットの深さが4mm以上で、かつ骨欠損の深さが3mm以上ある「垂直性骨欠損」です。
垂直性骨欠損とは、歯の周囲の骨が縦方向に深く失われた状態を指します。

リグロスは厚生労働省により保険適用が認められており、安全性と効果が確認された再生治療のひとつです。

ボナーク(私費診療)

リン酸オクタカルシウムとコラーゲンからなる、スポンジ状の人工骨です。
骨欠損部または空隙部に充填することにより、気孔内部に骨代謝に関与する細胞等が侵入し、材料の分解及び新生骨の形成が誘導されます。

【使用目的又は効果】
上下顎骨・歯槽骨の骨欠損部または空隙部への充填による骨再生治療を目的として使用されるものであり、以下に示す骨再生治療を含む。

  1. 顎裂および嚢胞腔による骨再生
  2. インプラント植立を前提とした骨再生

歯周病原細菌検査(外注による検査システム)

歯周病原細菌検査とは、外注による検査システムです。
「ジーシー オーラルチェックセンター」へお口の中からとった検体を送付することで、歯周内病原菌についての詳細な検査結果を提供してもらうことができるサービスです。

人のお口の中には約900種類の細菌が住んでいるといわれており、その中で最も歯周病を強力に悪化させるといわれている細菌3種類を「Red Complex」と呼びます。
Red Complexは歯周病の進行に強く関与する細菌群です。また全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。

歯周病原細菌検査は歯周病の早期発見と進行に重要な役割を果たします。
定期的な検査とケアを行うことで、歯周病を未然に防ぐだけでなく、全体的な健康を維持するためにも重要です。

料金
・菌3種での検査 15,400円
・菌5種での検査 19,800円
※結果報告には、検体提出から2週間ほどかかります

オーラルチェックセンターHP

口腔内細菌検査サービス案内書(PDF)