保育園や幼稚園などで集団保育を受けているお子さんは、鼻炎・副鼻腔炎を慢性的に患うリスクが高くなります。そのため、耳鼻科では鼻吸引をこまめに実施することで、中耳炎の合併などを防ぐことができます。最初は嫌がっていたお子さんも、すっきりすることを実感して、鼻吸引のため喜んで通院してくれるようになるケースも多くございます。
子どもの鼻水について
鼻水がたくさん溜まることは赤ちゃんや子供にとってよくない状態です。鼻水には透明な鼻水のほか、色のついた鼻水(白、黄色、緑色)があります。
透明な鼻水+白い鼻水
花粉などのアレルゲンや風邪のウイルスが入ってきた時に、透明な鼻水を出して洗い流そうとするために出てくるものです。
色のついた鼻水(黄色、緑色)
風邪のウイルスや、バイ菌と戦って出た膿によって色がつきます。
「鼻水に色がついたら風邪の治りかけ」という話もありますが、確かにそのまますべてのウイルスやバイ菌を鼻水と一緒に体の外に出せたら、風邪は治るということになります。
しかし、子供の場合、色のついた鼻水を上手に外に出せないままになってしまうことが多く、炎症が続いてしまい、副鼻腔炎、中耳炎、気管支炎などにかかってしまう場合があります。そのため色のついた鼻水の場合は鼻水を早めに体の外に出す必要があります。

鼻水をとる方法
1.母乳点鼻(1歳以下で母乳のお子さんの場合)
母乳にはいろいろな免疫成分が含まれている上、抗炎症作用があるといわれています。また鼻水の粘膜液と同じくらいの濃度なので、しみて痛くなったりしないというメリットがあります。
- 母乳をしぼる
- スポイトにいれる
- 仰向けに赤ちゃんを寝かせて鼻の中に母乳を1~2滴いれる
- 鼻吸い器で吸い取る
2.子ども向けの食塩水による鼻うがい
水道水500ml(ペットボトル)+食塩10g+重曹2.5gを混ぜて洗浄液を作ります。
この洗浄液は母乳点鼻と同様に、一番鼻に入れてしみない濃度となっています。水道水で作れば冷蔵庫で1ヶ月の間保存が可能です。
- 母乳と同様に洗浄液をスポイトや点鼻容器に入れて鼻の中に入れる
- 鼻がかめない子は、鼻吸い器で吸い取る
- 鼻がかめる子は、ティッシュで鼻をかむ
すっきりするまで何度か洗浄液を入れて鼻水をかむことを繰り返してもOKです。鼻水をかむたびに洗浄液を入れてもOKです。
鼻を吸った後は手洗い、うがい、容器の洗浄をしっかりとしましょう。

鼻吸い器での鼻水の吸い方(2~3歳が対象)
お子さんはみな鼻を触られること自体嫌います。そのため鼻水を吸うことには全身を使って抵抗するのが普通の反応です。
しかし、鼻水をそのままにしておくと、副鼻腔炎や中耳炎、気管支炎、肺炎になってしまう可能性があります。そのため、お子さんが泣いて嫌がるのは仕方ないということをご理解して頂いた上で、手早くしっかり鼻水を吸ってあげましょう。
1.鼻水を吸うときの子どもの支え方
お子さんをしっかり押さえて手などが出ないような体勢にします。
2.足の間にお子さんを挟む方法
両足でお子さんの手と足を抑えるように挟みます。その時に、お子さんの腕をしっかり足で抑えましょう。
3.タオルを利用してお子さんを包む方法
大き目のバスタオルで、お子さんの頭以外をすっぽりと包み、くるくる巻きにします。
そのまま仰向けに寝かせ、向かい合った状態で、両足でお子さんの体を挟みます。
4.鼻水の吸い方
片手でお子さんの顔を固定し、もう一方の手で鼻水を吸いましょう。
- 足の間に挟んでいる場合は、頭の方から鼻水を吸います
- タオルを利用してお子さんを包んでいる場合は、向かい合った状態で鼻水を吸います
お子さんの鼻の穴は小さくなかなか吸いにくいです。吸い口は鼻の真ん中の壁にあてるくらい内側に向けて、さらに少し下に向けて吸うとたくさん鼻水が吸えるところがあります。
3歳以上になると抵抗する力が強くなるので、上記の方法ではなかなか抑えて鼻水を吸えなくなります。そのため2〜3歳からはお話をしてご本人に納得をしてもらって鼻水を吸えるようにしましょう。早いお子さんは2〜3歳から鼻をかむことができるようになります。
鼻をかむ練習をして鼻をかむ習慣をつけることも大切です。
