禁煙外来(治療 禁煙プログラム)
喫煙は心臓・肺・がんなどの疾患になる危険性を大きく高めることがわかっており、結果的に日本では年間12〜13万人の死亡に関連する危険因子とされています。多くの喫煙者は「ニコチン依存症」という薬物依存の状態であり、依存症患者がやめる難しさはコカインやヘロインと同程度とも言われています。
「最近、吸いづらい環境になってきた」
「家族のために何とかたばこをやめたい」
「何度もチャレンジしたけど失敗したし、やめられる自信がない」
そんな方に是非受けていただきたいのが、保険適応でもある「禁煙プログラム」です。
たとえわずかでも、患者様の心に禁煙の気持ちがあれば、全力でサポートさせて頂きます。費用は1日1箱吸っている方なら、タバコ代の2か月分程度です。お勤め先の健保組合で補助がでる場合もありますので、各健保組合にお問い合わせください。
保険を使った禁煙指導は3ヶ月のプログラムとなっています。毎回呼気COモニターを使って、吐く息に含まれる一酸化炭素の濃度をみて、喫煙の影響を客観的に評価します。禁煙が続いていても、油断しないで、必ず3ヶ月頑張って通院してください。通院回数は標準的に5回となっています。禁煙補助薬はご要望を勘案しつつ、最もふさわしいものを選んでいきます。(経口薬チャンピックス®:現在販売中止中・ニコチネルTTS®)
長年にわたる喫煙により、動脈硬化・がん・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・歯周病などいくつかの病気が心配されます。これらの疾患の有無を検査・診断し、治療していくことも大事です。
保険適応の要件※以下の要件をすべて満たした方
- ニコチン依存症に係るスクリーニングテストでニコチン依存症と診断された方(10点中5点以上)
- 35歳以上の者については、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が、200以上である方。(34歳以下に対しては、喫煙本数と喫煙年数による指数の条件はなし)
- ただちに禁煙することを希望している方であって、「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意された方
ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト
5項目以上当てはまる場合、ニコチン依存症と診断されます。
- 自分が吸うよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまう事がありましたか。
- 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
- 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
- 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか。
(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) - 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
- 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
- タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
- タバコのために自分に精神問題(※)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
- 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
- タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
※禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態
禁煙プログラムの流れ
初回診察
対面での診察で、呼吸機能検査を行い、禁煙治療薬を処方致します。
2回目診察~4回目診察
初回から2週間後、2回目から2週間後、3回目から4週間後の期間で診療を行います。対面でもオンラインでも診療は可能です。
最終5回目診察
4回目診療から4週間後の診察となります。「卒煙」の認定をすると同時に、今後の生活の留意点などについて医師がご指導いたします。対面でもオンラインでも診療は可能です。
標準禁煙治療のスケジュール
- ・初回診察
- ・2週間後:再診1
- ・4週間後:再診2
- ・8週間後:再診3
- ・12週間後:再診4
禁煙補助薬・アプリ
禁煙は、止めようという強い意思が必要ですが、無理に行うと、失敗した時の反動が大きくなります。禁煙補助薬を使うことで、無理をせず楽に止めるようにすることが大事です。
禁煙を補助する薬は3種類あります。
1.ニコチンガム
吸いたい衝動を緩和するために使います。吸いたくなったら、少し噛んでニコチンを取り入れます。噛み続けるのではなく、衝動が収まったら口の中に貼り付けておき、また吸いたくなったら噛むというように使います。 処方箋なしで買うことが出来ます。
2.ニコチンパッチ
ニコチネルTTS®の30mgから使うことが多いですが、1日1枚、2週間から6週間くらい貼って、禁煙に慣れた頃に20mg、10mgと減量していきます。ニコチンの吸収量が一日の間で平均していることは、吸いたい衝動を少なくするために大事だと言われています。
ニコチンパッチは、心筋梗塞や脳梗塞などを起こしたばかりの人は使えないということと、かぶれ易い人はかゆみが出てしまうという欠点があります。
処方箋なしで買えるニコレットパッチ®は20mgと10mgの二種類なので、10週間の処方限度期間を超えてもどうしてもやめられない時には、市販薬を併用することになります。
医療機関で保険がきく治療となります。
3.内服薬
体の中にあるニコチン受容体と結合する薬です。ニコチンは含まれていませんが、ニコチンと同じように感じるので、吸いたい気持ちが和らぎます。また、タバコを吸ってもおいしく感じないという効果もあります。ニコチンを体内に入れることに違和感のある方は、こちらがお勧めです。
他の薬とののみ合わせも問題なく、心筋梗塞・脳梗塞直後の方でも使用できます。欠点は、多少ムカムカ感が生ずる可能性があることです。そのため、内服当初は0.5mg1錠から始め、徐々に増やしていくというやり方をとります。
医療機関で保険がきく治療となります。
禁煙治療アプリ「CureApp SC」
スマホを用いた認知行動療法を実践することで禁煙成功率が高まるというデータが出たことを受け、「CureApp SC」とCOチェッカーが保険適応になりました。
CureApp SCの仕組み
常に携帯するスマホの特性を生かし、医療者の介入が難しい「治療空白期間」をアプリが支援することで、禁煙継続率が向上します。また、アプリへの入力内容から、前回の診察以降の患者さんの日常の様子を医師が詳細に把握することできるため、より質の高い禁煙指導が可能になります。
CureApp SCの使い方
患者さん自身のスマートフォンに患者アプリをインストールし、医療機関で初期設定を行うことで使用することができます。後日、COチェッカーが指定されたお届け先住所へ届きます。COチェッカーは取り扱い説明書が同封されておりますので、説明書の内容をよくご覧いただいた上で利用を開始します。
治療アプリは保険適応のため、治療費用はご自身の負担割合に応じてお支払いいただきます。
オンライン禁煙外来
禁煙プログラムはオンライン診療で実施することができるようになりました。希望としては、一度は対面での受診をして頂き、診察や必要な検査をすることをお勧めしています。しかし、通院がネックとなって禁煙ができない方もおられますので、そういう方は是非オンライン診療を活用して禁煙治療をスタートさせてください。。処方薬はご指定の薬局で受け取るか、配送することも可能です。
予約は通常のオンライン診療の予約を各診療所でお取りください。
